アパートに入るのに礼金、敷金て何ですか

私も昔古い不動産屋さんの諸先輩から伺ったのですが

まだ現在のように借地借家法が制定されていなかった頃借家はどうやって契約していたのでしょうか。

 今のようにアパートや借家管理はさほどしっかりしてはいませんでした。それ故お家賃の不払い滞納や夜逃げなどが横行していました。いったん家などを貸せば取られたと思えるくらいのこともありました。

 それでは家主もたまったものではありません。安心して借家経営をするにはどうしたらよいか。そこで考えられたのが敷金です。身元確認書や入居申込書などで借主の人となりをある程度推測出来ますがお金の貸し借りと同じでより一層信用が必要です。保証が無いと大家さんの信用が得られません。保証人については一応立てて貰うのですが信用のありそうな人柄の方があれば良いのですが田舎の誰々では益々人となりが推測出来ません。そこでその保証の担保として数ヶ月分の敷金を差し出し大家さんに預かって頂き保管します。しつこいようですが万が一に備えておくためでです。

 礼金についてですが、昔は大家さんに差し出すお礼と考えられていました。今度ここに引っ越して来ます誰々です宜しくお願いします。と、昔はお金の対価では無く米だとか野菜など物品を大家さんに差し出したこともありました。すると大家さんもいい人が入ってくれたなと信用を得るのです。 現在は数ヶ月分のお金を支払って頂きます。

 

ちなみに保証金とか権利金はどうでしょうか
 現在は契約書が事細かに記されていますが、やはり大家さん(地主様)と契約を結ぶのに事業用だとか店舗などは更に信用が必要になるでしょう。貸した店舗等の経営が当初からいつまでも良いとは限りません。経営破綻でもしたら大家さんは大損となります。

 その危険性を回避するために保証金は家賃の3ヶ月とか半年分を預け入れておかなければ大家さんはたまったものではありません。

 

 更に借主の信用を得るために当面の権利金を差し出します。当然信用やその場で商いをするための権利を買い取るのですから権利金は帰ってきません。銀行でお金を借りる時の保証料のようなものだと思われます。店舗などは建物を長い間賃借し拘束します。そしてその間建物も居住用に比べて償却しますので保証金について借入期間によっては段階的に償却する考えも有りますが間違いではありません。


一般に居住用なら礼金、敷金。事業用なら権利金、保証金と覚えて下さい。

 

 最近では保証人を立てなくて保証会社を利用するのが多く見受けられます。当然賃貸借契約も大分変わって来ました。保証会社と保証委託契約を結び万が一の時には肩代わりして頂くのです。当然保証人はいりませんが保証会社に保証委託料を支払わなければならないでしょう。保証委託料は各社で違いますが不動産会社と提携しているので直接おたずね下さい。