夏も近づく八十八夜

 ご存じ童謡・唱歌「茶摘み」です。私たちの子供の頃小学校(北部小学校)の思い出で、だいぶ記憶が定かで無いが4,5,6年生の高学年生には野外活動で茶摘みがありました。ちょうど蔵王山田原市)の麓に小学校の茶畑があり、今時期になると(父兄も参加してたような記憶がある)茶摘みを行いました。新緑の茶を指に指輪に刃のついた金具をつけて、一枚一枚摘んだものです。子供の作業ですから、午前中かかっても、いくらも詰めません。せいぜい大人の両手2杯くらいのものですが、なにせ人海戦術だから南京袋が山積みになりました。集められた、お茶は小学校近くにあった製茶組合の工場で精製され小学校の備品購入や運動会などの費用になりました。
 作業は午前中ですが、休憩時間には、誰かしら夏みかんを配ってくれました。まだ缶ジュースなど田舎ではなかった頃ですので、皆暑くて喉が乾いていましたので、すぐに無くなりましたが、あの甘い夏みかんの味が忘れられません。
 先日も書きましたが、蔵王山の麓から春蝉がミンミンと聞こえてきました。とてものどかな田舎の小学校の野外活動です。かいた汗もスーとひいてひんやりとします。誰かが茶摘みの歌を歌い出すとみんな一緒になって歌いました。小学校への帰りの道、蓮華の花を摘んで花飾りを作る人もいて、とても楽しかったです。もう遠い昔の思い出です。私の家の庭にも、1本夏みかんの木があり、石の上に腰をおろして新緑を眺めながら、その甘酸っぱい夏みかんをほおばっています。これは初夏の果物の最高の味覚でしょう。

  懐かしの北部小学校(昭和40年頃、今は統合されて昭和43年に童浦小学校へ)

 現在の茶園(何度も植え替えられて人気の高い新種になっています)